消化器科
消化器外科・消化器内科
『消化器』食べたものを・咀嚼・運搬・消化・吸収・代謝・排泄する臓器のすべてを消化器と呼びます。
口から肛門までの臓器である食道、胃、小腸、大腸、肛門とそれらに随伴する臓器である肝臓、胆のう、膵臓も消化器に含まれます。

消化器に関与する病気を腹部疾患と呼びます。腹部疾患にはたくさんの病気が含まれます。
腹部疾患の予防には、1次予防と2次予防と呼ぶものがあります。
1次予防: 疾病の発生を未然に防ぐこと
  • 健康増進・生活習慣の改善
    (環境・食生活の改善、運動の励行、摂取・禁煙)
  • 特異的予防 予防接種などの対策
  • 原因となり得る疾患の治療
2次予防: 早期に発見・処置すること
健診と検診のちがいは?
健診:「健康診断」の略で、健康であるかどうかを調べる
検診:病気であるかどうかを検査する

がんの検査はすべて「検診」です

がんは早期発見が大事です!
当院では、がん検診を中心とした内視鏡検査を主とした診療を行います。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)
1.対象
がんの早期発見・逆流性食道炎・胃潰瘍・ヘリコバクターピロリ菌感染症
2.本検査の目的
内視鏡を使用して食道、胃、十二指腸を観察し、腫瘍や潰瘍などの病変があるかどうか検査します。
3.方法
(1) 検査の前日
検査の前日は、夕食を早めに済ませていただき、22時以降は固形物を摂らないようにしてください。
(2) 検査の当日
当日は、朝食を食べずに来院してください。水分(水、白湯)は飲んでも構いません。薬は原則として、内視鏡検査が終了してから内服するようにしてください。内服薬の方法については、追って説明いたします。
(3) 検査の手順
A.のどの麻酔
キシロカインという麻酔薬を使用します。まれにこの薬にアレルギー反応を起こす方がいらっしゃいます。以前、内視鏡検査や歯の治療の際に麻酔で具合が悪くなったことがあればお申し出ください。

B.注射
検査をしやすくするために胃の動きを止める薬(抗コリン薬)を注射することがあります。緑内障(眼圧が上がって目が痛くなる病気)や前立腺肥大症、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)のある方はその症状を悪化させる可能性がある薬剤なので、使用しません。上記の病気に罹っていらっしゃる方はお申し出ください。

C.内視鏡の挿入・観察
内視鏡を口から挿入して、食道・胃・十二指腸の順に粘膜を観察していきます。検査中は空気を注入して観察しますので、腹部の張りを感じます。
D.生検検査
病変が発見された場合、必要に応じて病変の一部を採取して病理組織検査(生検)を行うことがあります。脳梗塞の予防や心臓疾患のために抗血栓療法(血液さらさら薬;バイアスピリン・パナルジン・ワーファリン・イグザレルト)を受けている方は生検によって大量出血する恐れがありますので、お申し出ください。

数日前より中止していただくことがありますが、中止している間に血栓症が起きる可能性もあります。中止するメリット・デメリットを主治医とよく相談してください。抗血栓薬を継続している場合でも出血に注意しながら生検を行うこともあります。
(4) 本検査の代替手段
内視鏡検査以外の検査として、経口消化管造影検査(バリウム検査)があります。
経口消化管造影検査によっても、ある程度大きな病変の有無の確認は可能ですが、小さな病変や平坦なポリープなどの発見には内視鏡検査が適しているものとされています。
内視鏡検査には、次の偶発症を引き起こすデメリットもあります。
(5) 偶発症
日本消化器内視鏡学会の全国調査(2016年発表)によれば、上部消化管内視鏡検査にともなう偶発症は8,263,813件中997件(0.012%)と報告されています(内視鏡治療の偶発症を含みます)。
そのうち、死亡事故は、内視鏡治療を除くと約50万件に1件とされております。
このような危険を避けるよう細心の注意を払い、万一危険が生じた場合にも適切な対処をしますが、事前に「絶対にない」とは言い切れないものとしてご理解ください。
下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)
1.対象
下血精査・がんの早期発見・潰瘍性大腸炎
2.本検査の目的
内視鏡を使用して大腸を観察し、腫瘍(癌やポリープ)や炎症などの病変があるかどうか検査します。
3.方法
(1) 前処置
大腸の中にある便を取り除いて観察ができるようにします。検査前に前処置が必要です(別紙で説明します)。当日は、朝食を食べずに来院してください。
(2) 検査の当日
静脈麻酔(ねむり薬)使用する場合は、車や自転車の運転はできませんので、交通機関の手配か、送迎の手配をお願いいたします。
(3) 検査の手順
A.肛門の麻酔
キシロカインという麻酔薬を使用します。まれにこの薬にアレルギー反応を起こす方がいらっしゃいます。以前、内視鏡検査や歯の治療の際に麻酔で具合が悪くなったことがあればお申し出ください。

B.注射
検査をしやすくするために胃の動きを止める薬(抗コリン薬)を注射することがあります。緑内障(眼圧が上がって目が痛くなる病気)や前立腺肥大症、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)のある方はその症状を悪化させる可能性がある薬剤なので、使用しません。上記の病気に罹っていらっしゃる方はお申し出ください。

C.内視鏡の挿入・観察
内視鏡を肛門から挿入して、大腸の粘膜を観察していきます。検査中は空気を注入して観察しますので、腹部の張りを感じます。痛みを感じる場合は、検査中でも遠慮なくお申し付けください。
D.生検検査
病変が発見された場合、必要に応じて病変の一部を採取して病理組織検査(生検)を行うことがあります。脳梗塞の予防や心臓疾患のために抗血栓療法(血液さらさら薬;バイアスピリン・パナルジン・ワーファリン・イグザレルト)を受けている方は生検によって大量出血する恐れがありますので、お申し出ください。数日前より中止していただくことがありますが、中止している間に血栓症が起きる可能性もあります。中止するメリット・デメリットを主治医とよく相談してください。抗血栓薬を継続している場合でも出血に注意しながら生検を行うこともあります。

E.ポリープ切除
大きなポリープを認めた場合には、治療可能な施設へ紹介いたします。小さなポリープの場合は通常、観察のみですが、陥凹(へこみ)を伴うような病変は悪性度が高い可能性がありますので、当日に切除いたします。ポリープ切除を行った場合は、出血や穿孔の危険性があります。場合によっては、入院することもあります。
(4) 本検査の代替手段
内視鏡検査以外の検査として、経口消化管造影検査(バリウム検査)があります。経口消化管造影検査によっても、ある程度大きな病変の有無の確認は可能ですが、小さな病変や平坦なポリープなどの発見には内視鏡検査が適しているものとされています。内視鏡検査には、次の偶発症を引き起こすデメリットもあります。
(5) 偶発症
日本消化器内視鏡学会の全国調査(2016年発表)によれば、上部消化管内視鏡検査にともなう偶発症は7,274,996件中4,051件(0.06%)と報告されています(内視鏡治療の偶発症を含みます)。そのうち、死亡事故は約10万件に1件とされております。このような危険を避けるよう細心の注意を払い、万一危険が生じた場合にも適切な対処をしますが、事前に「絶対にない」とは言い切れないものとしてご理解ください。

もし、腹部疾患が発見されたら、、、
腹部疾患の医療を担当するのは、『消化器内科』と『消化器外科』です。
“内科” 検査や薬で治療する部門
“外科” 手術で治療する部門
消化器内科が担当する腹部疾患
内科は大きく2部門に分かれます。
胃腸科
消化管(食道・胃・小腸・大腸)を担当する

  • がんの早期発見・内視鏡検査
  • 早期がんの内視鏡治療
  • 機能性消化管障害に対する薬物治療
  • 逆流性食道炎
  • 胃潰瘍
  • ヘリコバクターピロリ菌感染症
  • 潰瘍性大腸炎
肝胆膵
消化管に随伴した臓器(肝臓・胆嚢・膵臓)を担当する

  • B型・C型肝炎
  • 肝癌の焼灼治療
  • アルコール性肝障害
  • 脂肪肝
  • 膵のう胞
  • 膵癌
  • 急性胆嚢炎
  • 急性胆管炎
  • 総胆管結石症

消化器内科はさまざまな腹部疾患が対象となり、診断と治療の両方を担うことが多く、それぞれエキスパート(専門家)が存在します。

当院は『日帰り手術』『日帰り検査』を行う医療機関です。
入院治療が必要な手術が必要な患者様は、当院との連携医療機関や提携病院へご紹介いたします。
消化器外科が担当する腹部疾患
  • 食道がん
  • 胃がん
  • 大腸癌
  • 肝がん
  • 膵臓がん
  • 消化管穿孔
  • 胆石症
  • 鼠径ヘルニア
  • 臍ヘルニア
  • 急性虫垂炎
  • 急性大腸憩室炎
  • 痔核
  • 痔ろう

当院は『日帰り手術』『日帰り検査』を行う医療機関です。
入院治療が必要な手術が必要な患者様は、当院との連携医療機関や提携病院へご紹介いたします。