麻疹(はしか)は空気感染によって広がる、非常に感染力の強いウイルス性疾患です。
家庭内に麻疹患者が出た場合、同居家族も「濃厚接触者」として適切な対応を取ることが重要です。
この記事では、家族が麻疹に罹患した際の家庭内での対応と、学校・職場への報告や出席・出勤の可否について詳しく解説します。
目次
1. 家族が麻疹にかかった場合の基本的な対応
● 患者の隔離
-
発疹出現の4日前から出現後4日目までは特に感染力が強いため、可能な限り別室で過ごさせましょう。
-
換気やマスクの着用、共有スペースの使用を最小限にするなどの対策が必要です。
● ワクチン接種歴の確認
-
家族全員の麻疹ワクチン接種歴を確認し、未接種・1回接種の人は医師と相談の上、2回目の接種や抗体検査を検討しましょう。
-
接触から72時間以内の緊急接種は、発症のリスクを防ぐ可能性があります。
2. 学校・職場への報告と出席可否の判断
● 同居家族が麻疹にかかった場合の出席・出勤判断
自身の状態 | 出席・出勤 | 推奨対応 |
---|---|---|
2回接種済み・無症状 | 可能 | 継続的な健康観察 |
1回接種・無症状 | 原則自宅待機 | 抗体検査または2回目のワクチン接種を推奨 |
未接種・接種歴不明 | 自宅待機 | 医療機関での相談と緊急接種の検討 |
発熱・発疹あり | 出席・出勤停止 | 医師による診断を受けること |
● 報告の必要性
-
自身が発症していなくても、家族が麻疹と診断された場合は、学校や職場に速やかに報告することが望まれます。
-
特に、妊婦や乳幼児、免疫力が低下している方がいる環境では、配慮が必要です。
3. 医療機関での対応
-
発熱や発疹がある場合は、直接受診せず、必ず事前に電話で連絡をして指示を仰ぎましょう。
-
医師の診断が確定したら、保健所からの指示にも従いましょう。
まとめ
-
家族が麻疹にかかった場合でも、自分が2回のワクチン接種済みかつ無症状であれば、原則的に学校や職場への出席・出勤は可能です。
-
ただし、1回接種の場合は感染リスクが残るため、自宅待機や追加接種の検討が必要です。
-
状況に応じて学校・職場への報告と医療機関での相談を早めに行いましょう。