鼠径ヘルニアの「嵌頓(かんとん)」とは?症状と緊急性について解説!

こんにちは!今回は 鼠径(そけい)ヘルニアの「嵌頓(かんとん)」 について詳しく解説します。
鼠径ヘルニア自体はすぐに命に関わる病気ではありませんが、放置すると「嵌頓」という危険な状態になることがあります。

「鼠径ヘルニアが悪化するとどうなるの?」「嵌頓になるとどうなるの?」と気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください!


なぜ鼠径ヘルニアは「嵌頓」しやすいのか?

人間の体は、進化の過程で 二足歩行 をするようになりました。
その影響で、体の構造が重力に対して完全には適応できておらず、鼠径部(足の付け根)には負担がかかりやすい のです。

そのため、重力の影響を受けやすい鼠径部には、内臓(小腸や大腸)が飛び出しやすい=鼠径ヘルニアが発生しやすい という仕組みになっています。


鼠径ヘルニアが進行する3つの要素

鼠径ヘルニアは、「臓器」「入口(門)」「袋」 の3つの要素が揃うことで起こります。

① 臓器(小腸・大腸・脂肪組織)

  • ヘルニアによってお腹の中から外に出てしまう部分

② 入口(ヘルニア門)

  • 臓器が飛び出す 「穴」 の部分

③ 袋(ヘルニア嚢)

  • 飛び出した臓器が収まるスペース

ヘルニアの袋が小さいうちは症状が軽いですが、大きくなると嵌頓しやすくなります。
特に 入口が大きく、袋の奥行きが深いと、たくさんの臓器が飛び出しやすくなり、嵌頓のリスクが高くなります。


「嵌頓(かんとん)」とは?

通常、鼠径ヘルニアは「飛び出したり戻ったり」を繰り返します。
しかし、ある日突然、飛び出したまま戻らなくなる状態 が「嵌頓(かんとん)」です。

嵌頓が起こるとどうなるのか?
🔹 腸が締め付けられ、血流が悪くなる
🔹 腸閉塞を引き起こす
🔹 さらに放置すると腸が壊死し、腹膜炎・敗血症を引き起こす

最悪の場合、命に関わる危険な状態になるため、すぐに緊急手術が必要になります! 🚨


鼠径ヘルニアの症状レベルと緊急性

鼠径ヘルニアの症状は 1〜4のレベル で分類できます。
下に行くほど危険度が増し、緊急手術が必要になります!

レベル 症状 対応策
1 立ち上がったり、お腹に力を入れると膨らむ 経過観察しつつ、手術の検討
2 横になって指で押すと戻る 早めに手術を検討
3 違和感や痛みがある 1ヶ月以内の手術を推奨
4 指で押しても戻らない(嵌頓状態) 緊急手術が必要! 🚨

特にレベル4(嵌頓)になった場合は、すぐに病院へ!
症状が進行すると、腸閉塞 → 腹膜炎 → 敗血症 へと悪化し、命の危険にさらされます。

📝 ヘルニアは進行する病気であり、元に戻ることはありません!
「まだ痛みがないから大丈夫」と放置せず、早めに治療を受けることが大切です。


鼠径ヘルニアの治療法

鼠径ヘルニアを治す方法は、手術のみ!
薬や保存療法(ヘルニアバンドなど)では、根本的な治療にはなりません。

🔹 手術の種類

  1. 開腹手術(従来の手術方法)

    • お腹を直接切開し、ヘルニアの穴を補強する方法
    • 傷が大きく、回復に時間がかかる
  2. 腹腔鏡手術(最新の方法)

    • お腹に小さな穴を開け、カメラを使って手術
    • 傷が小さく、痛みが少なく、回復が早い!
    • 日帰り手術も可能!

💡 特に仕事を休めない方には、「腹腔鏡手術」がおすすめ!


嵌頓(かんとん)を防ぐために

🔍 予防のポイント

違和感を感じたら放置せず、早めに医師に相談!
鼠径部に膨らみがある場合は、セルフチェックをしてみる!
嵌頓すると危険!「押しても戻らない」と感じたらすぐ病院へ!


まとめ

鼠径ヘルニアは進化の過程で発生しやすい病気
「嵌頓」とは、飛び出した腸が戻らなくなり、腸閉塞や壊死を引き起こす状態
症状が進行すると命に関わるため、レベル2以上になったら手術を検討!
手術は「開腹手術」と「腹腔鏡手術」の2種類があり、腹腔鏡手術は傷が小さく回復が早い!
嵌頓を防ぐために、違和感を感じたら早めに病院へ! 🚨

鼠径ヘルニアは、進行する病気であり、放置しても治りません!
「まだ大丈夫」と思わずに、早めに医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

💬 「鼠径ヘルニアかも?」と不安な方は、お気軽に医師に相談してくださいね! 😊