こんにちは!今日は 麻酔 についてお話しします。
手術を受ける際、「麻酔って何?」「部分麻酔と全身麻酔、どっちがいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
本記事では、麻酔の種類・特徴・メリット・デメリット をわかりやすく解説します!
麻酔とは?
麻酔とは、手術中の痛みや意識を取り除き、安全に手術を行うための処置 です。
麻酔をかけることで、以下のような状態をつくります。
✔ 痛みを感じない
✔ 意識をなくし、体が動かないようにする
✔ 手術中も健康な状態を維持する
麻酔は大きく分けて 「部分麻酔」と「全身麻酔」 の2種類があります。
部分麻酔と全身麻酔の違い
🔹 部分麻酔とは?
手術を行う部位周辺の神経だけを麻痺させ、痛みを感じなくする麻酔方法です。
意識は残るため、手術中の様子がわかります。
主な種類
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脊髄くも膜下麻酔(せきずいくもまくかますい)
- 腰の脊髄付近に注射して、下半身の感覚を麻痺させる
- 帝王切開や下腹部の手術でよく使われる
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硬膜外麻酔(こうまくがいますい)
- 背中にカテーテル(細い管)を入れて麻酔を持続的に注入
- 分娩時の痛みを和らげる目的などで使用される
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神経ブロック
- 手や足の手術の際に、特定の神経に麻酔をかける
部分麻酔のメリット・デメリット
✅ メリット
✔ 体への負担が少ない(全身麻酔に比べて麻酔の影響が軽い)
✔ 回復が早い
✔ 心臓や肺に持病がある人でも比較的安全
⚠ デメリット
❌ 手術中の音や感覚がわかる(不安を感じることも)
❌ じっとしていなければならない(小さな子どもには難しい)
❌ 出血リスクがあるため、血をサラサラにする薬を飲んでいる人には適用できない
🔹 全身麻酔とは?
ガスを吸入したり、点滴で薬を投与したりすることで、意識を完全になくし、全身の痛みも取り除く 麻酔方法です。
手術中は 呼吸や心拍の管理も必要 になるため、医師がしっかりとモニタリングします。
全身麻酔のメリット・デメリット
✅ メリット
✔ 手術中の意識が完全になく、不安を感じない
✔ どんな手術にも対応可能(腹腔鏡手術などには必須)
✔ 血液をサラサラにする薬を飲んでいても手術ができる
⚠ デメリット
❌ 麻酔の影響が全身に及ぶため、体への負担が大きい
❌ 術後に吐き気やのどの違和感が出ることがある
❌ 回復に時間がかかることがある
手術ごとの麻酔の選び方
🩺 部分麻酔を選ぶケース
- 下半身の手術(例:帝王切開、膝の手術)
- 局所的な手術(例:手や足の神経ブロック)
- 心臓や肺の持病があり、全身麻酔がリスクになる場合
🩺 全身麻酔を選ぶケース
- 腹腔鏡手術(例:鼠径ヘルニア手術)
- お腹に炭酸ガスを入れて膨らませるため、全身麻酔が必須
- 大がかりな手術(例:開腹手術)
- 子どもなど、手術中にじっとできない場合
👉 特に腹腔鏡手術では、腹筋をリラックスさせる「筋弛緩薬」を使用するため、全身麻酔が必須です。部分麻酔では対応できません。
部分麻酔 vs. 全身麻酔、どっちが安全?
「部分麻酔と全身麻酔、どちらが安全なの?」という質問をよく受けますが、実は手術の成功率に大きな差はない ことが研究で示されています。
つまり、どちらの麻酔を選んでも手術のクオリティは変わらない ということです。
大切なのは、手術の種類・患者さんの体の状態・持病の有無・希望 などを考慮して、適切な麻酔方法を選ぶことです。
まとめ
✔ 麻酔には「部分麻酔」と「全身麻酔」の2種類がある
✔ 部分麻酔は体への負担が少なく、回復が早いが、意識が残る
✔ 全身麻酔は意識を完全になくし、痛みも感じないが、体への負担がやや大きい
✔ 腹腔鏡手術(例:鼠径ヘルニア手術)では全身麻酔が必須
✔ 手術の種類や患者さんの状態に合わせて、最適な麻酔方法が選ばれる
手術を受ける前に、「自分にはどの麻酔が適しているのか?」を医師と相談し、不安を解消しておきましょう!😊