女性の鼠径ヘルニアとは?女性特有の病気が隠れている可能性も!

こんにちは、消化器外科医の太田勝也 です。
今回は、女性の鼠径(そけい)ヘルニア について詳しく解説します。

「足の付け根に違和感がある…」
「下腹部にしこりができたけど、大丈夫?」

こうした症状がある場合、鼠径ヘルニアの可能性 があります。
しかし、女性の鼠径部の痛みやしこりは、他の病気が隠れていることもある ため、慎重な診断が必要です。

本記事では、女性の鼠径ヘルニアの特徴 と、女性特有の病気との関係 について解説します!


🔹 鼠径ヘルニアとは?

まず、鼠径ヘルニアの基本的な仕組み について説明します。

ヘルニアとは?
体の 筋肉や組織の弱い部分から、内臓が飛び出してしまう状態 のことを指します。

鼠径ヘルニアとは?
下腹部の 足の付け根(鼠径部)に発生するヘルニア で、小腸や大腸が飛び出してしまうため、「脱腸」 とも呼ばれます。

原因は?
鼠径ヘルニアは 加齢や筋肉の衰えが主な原因 です。
特に 咳をよくする人、妊娠経験がある人、重い荷物を持つ仕事をしている人 などは、発症リスクが高くなります。

女性の鼠径ヘルニアの発症率
調査によると、男性の発症率は約27%、女性の発症率は約3% で、男性の方が9倍も発症しやすい ことが分かっています。
しかし、女性特有の骨盤の構造や病気によって、見逃されやすいケースもあるため注意が必要です!


🔹 女性の鼠径ヘルニアが発生しやすい理由

1️⃣ 男性と女性の骨盤の違い

✅ 男性は 縦に長い骨盤 を持ち、運動強度が高い構造になっています。
✅ 一方、女性の骨盤は 横に広く、子宮や卵巣を支える構造 をしています。
妊娠・出産に対応するため、骨盤内の靭帯(じんたい)が発達している のが特徴です。

📌 この骨盤の構造の違いが、鼠径ヘルニアの種類や発症しやすい部位に影響を与えます!


2️⃣ 女性特有の「恥骨-子宮をつなぐ靭帯」

✅ 女性には、「子宮円索(しきゅうえんさく)」 という靭帯があります。
✅ この靭帯は 子宮と恥骨をつなぎ、子宮を支える役割 をしています。
この靭帯が通る部分が、男性の鼠径ヘルニアが発生するルートと同じ であるため、女性でも鼠径ヘルニアが起こる可能性がある のです。

📌 男性より発症率は低いものの、女性でも鼠径ヘルニアが発生するのは、こうした解剖学的な理由が関係しています!


🔹 女性の鼠径部の痛み=ヘルニアとは限らない!

女性の鼠径部にしこりや痛みがある場合、必ずしも鼠径ヘルニアとは限りません!
女性に特有の病気が原因である可能性 もあるため、慎重な診断が必要です。

女性特有の病気との関係

🔹 子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)
子宮の内膜が鼠径部に広がることで痛みを感じる病気 です。
月経周期とともに痛みが強くなる場合 は、子宮内膜症の可能性があります。

🔹 卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)
卵巣にできた腫瘍が圧迫を引き起こし、鼠径部の違和感や痛みを引き起こすことがあります。

🔹 スポーツヘルニア(グロインペイン症候群)
運動をする女性に多く、鼠径部の筋肉や腱の炎症によって痛みが生じます。

📌 鼠径ヘルニアの疑いがあっても、他の病気が隠れている可能性もあるため、必ず専門医に相談しましょう!


🔹 鼠径ヘルニアの治療法

鼠径ヘルニアは、自然に治ることはありません!
唯一の治療法は 手術 です。

✅ 手術方法は2つ!
1️⃣ 前方到達法(鼠径部を切開する手術)
2️⃣ 腹腔鏡手術(カメラを使ってお腹の中から修復する手術)

どちらの方法も、ポリプロピレン製のメッシュを使って、ヘルニアの穴を塞ぐ治療 を行います。
手術を受けることで、鼠径ヘルニアは確実に治すことができます。

📌 特に女性は、鼠径部の痛みの原因がヘルニアだけではないため、しっかりとした診断と適切な治療が重要です!


🔹 まとめ

鼠径ヘルニアは男性の方が発症しやすいが、女性も注意が必要!
女性特有の骨盤の構造や靭帯が関係し、鼠径ヘルニアが発生することがある!
鼠径部の痛みは、必ずしもヘルニアとは限らず、子宮内膜症や卵巣腫瘍などの病気の可能性もある!
鼠径ヘルニアは手術でしか治せないため、早めの受診が重要!


🔹 最後に

「鼠径部にしこりや違和感がある…」
「女性の鼠径ヘルニアはどんな治療がいいの?」

こうした悩みをお持ちの方は、ぜひ早めに医療機関を受診 しましょう! 😊

現在お悩みの症状を一刻も早く治し、元の生活に戻ることができることを願っています。
消化器外科医 太田勝也 でした!